Le Petit Prince ~あのときの王子くん~
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Acerca de este título
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「ごめんください……ヒツジの絵をかいて!」
「星の王子さま」としてよく知られている、この物語の冒頭のセリフ。 皆さんも一度は聞いたことがあるでしょう。
孤独な飛行士が、6年前不時着した砂漠で出会った“あのときの王子くん”について語る、優しくも心に響く物語。
「100万年前から、花はトゲをもってる。100万年前から、ヒツジはそんな花でも食べてしまう。だったらどうして、それをちゃんとわかろうとしちゃいけないわけ?
なんで、ものすごくがんばってまで、その何の役にも立たないトゲを、自分のモノにしたのかって。ヒツジと花のケンカは、大事じゃないの? 太った赤いおじさんの足し算の方がちゃんとしてて、大事だっていうの?
たったひとつしかない花。僕の星の他にはどこにもない、僕だけの花が僕にはあって、それに小さなヒツジが1匹いるだけで、花を食べ尽しちゃうこともあるって。
しかも、自分のしてることもわからずに、朝、ふっとやっちゃうことがあるってわかってたとしても、それでもそれが、大事じゃないっていうの?」
「誰も君たちを懐けてないし、君たちも誰一人懐けていない。君たちは出会った時の僕のキツネと同じ。あの子は、他のキツネ10万匹と、何の変わりもなかった。でも、僕があの子を友達にしたから、もう今では、あの子は世界にただ1匹だけ。」
すべての大人と、子どもたちに聴いてほしい。
誰かのために使う時間こそが、その人とのかけがえのない時間こそが、友情を、愛情を育んでいくんだということを。
■青空文庫紹介文より
周囲になじめず成長し、操縦士になった〈ぼく〉。そんな〈ぼく〉は六年前、サハラ砂漠に落っこちる。極限の状況の中、出会ったひとりの少年は、〈ぼく〉に大切なことを教えてくれた……。自らも飛行機乗りであるサン=テグジュペリが1943年に発表した "Le Petit Prince"、邦題「星の王子さま」でよく知られる作品の新訳。この作品は、子どもへの語りという形式を借りつつ、その語りの中に少年を主人公とした寓意的ストーリーが埋め込まれるという複雑な構造を持ち、その行動主義的内容を考えても、児童だけの文学にはとどまらない。人間にとっての愛・連帯・想像力・心などの大切さを解いた、フランス文学に燦然と輝く珠玉の中篇。(大久保ゆう)