知っておきたい 日本の漢詩 第十三回 祖国へのまなざし――徳富蘇峰
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Narrado por:
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宇野 直人
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De:
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宇野 直人
Acerca de este título
時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です。
このシリーズは日本の漢詩について、さまざまの立場で歴史の舞台に登場した人々にスポットをあて、その作品と人生を解説する、という方式で進めてまいります。
日本人の伝統詩歌としては、漢詩・短歌・俳句があげられるでしょう。
漢詩に表れた日本人の心、その特質は何かと言えば、それは「公と正義の感覚」ということになります。花鳥風月や、男女の心の機微は、漢詩では最も重要な関心事にはなりません。そうではなく、社会がどうあるべきか、それを目指す中で個人はどうふるまうべきかを模索し、その考察の結果やそれに伴うさまざまの感慨を表現する、それが漢詩の本道です。
このシリーズによって、そのような漢詩の魅力と奥深さを少しでもお伝えすることができれば幸いです。
第十三回 祖国へのまなざし――徳富蘇峰
徳富蘇峰(1863~1957)は、明治・大正・昭和の思想家・歴史学者・評論家。本名は猪一郎(いいちろう)。蘇峰は号です。肥後(熊本県)水俣の人で、作家の徳冨蘆花(とくとみろか=名は健次郎)は実弟にあたります。
明治中期に民友社を設立し、『国民之友』『国民新聞』を発刊、進歩的平民主義を唱えて青年層に大きな影響を与えました。日清戦争(1894~5)前後より平民主義から国権主義に移行、やがて政界に入りましたが、大正2年(1913)に政界から離れました。大正7年(1918)より『近世日本国民史』を『国民新聞』に連載、。第二次世界大戦中は日本文学報国会・大日本言論報国会会長となっています。戦後は一切の公職を退き、熱海に隠居して著述活動を続けました。著書はきわめて多く、三百点以上に達しています。作詩も自家薬籠中の物で、十代後半からおびただしい作品を作っています。
収録作品
偶成
京都東山
除夜
無題©Pan Rolling