ファンタスティック!漢詩ワールド「李白 第六回 いざ長安へ」
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Narrado por:
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宇野 直人
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De:
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宇野 直人
Acerca de este título
<内容紹介>
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です。
漢詩は和歌や俳句とともに、永く日本人に親しまれて来た文学形式ですが、漢字ばかりで作られるため、気おくれしてしまう人もおられるようです。
が、そのいかめしい外見から一歩中に入ってみると、まことに多彩で魅力ある世界が現れて来ます。
それは或る種の果物に似ています。西瓜(スイカ)の、あの固い緑色の外皮の中には赤くジューシーな果肉が、また荔枝(ライチ)の、あの固いトゲだらけの、茶色の外皮の中には、丸くて白く、甘い果肉が包まれています。
このシリーズは、漢詩のそのような果実をなるべくわかりやすくお伝えするもので、名作の数々を、時代背景や作者の境遇と合わせてお話ししてゆきます。
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地は、まさしくファンタステイック!と言えるでしょう。
〈第六回 いざ長安へ〉
都長安に赴任する李白は、出発の前の晩、妻劉氏に七言絶句「内に別れ徴に赴く三首」の連作を贈りました。そこには家族への名残惜しさが強く吐露され、人情にあつい李白の一面がよく表れています。妻に対する李白の照れや甘えの気持ちさえ、うかがうことができます。
つづいて長安到着後の作から。七言絶句「少年行」は、彼の目で見た長安の都会風俗のスケッチ。「清平調詞三首」は、玄宗皇帝主宰の園遊会にて、玄宗の命に応じて作った連作。それらは宮廷歌手の李亀年により、管弦の伴奏をバックに歌われ、玄宗のかたわらには楊貴妃が、西域産のワインを手にして控えていました。これ以後、李白はますます玄宗に重用されるようになったのでした。
<収録作品>
別内赴徴 三首 其一
別内赴徴 三首 其二
別内赴徴 三首 其三
少年行
清平調詞 三首 其一
清平調詞 三首 其二
清平調詞 三首 其三
<講師:宇野直人(うの・なおと)>
昭和二十九年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、共立女子大学国際学部教授。著書に『中国古典詩歌の手法と言語』(研文出版)『漢詩の歴史』(東方出版)『漢詩の事典』(共著、大修館書店)など。平成十九年、NHKラジオ「古典講読――漢詩」講師、平成二十年より同「漢詩をよむ」講師。